君に恋して 〜天真編〜 「神子・・・・・」 この京に来てから、お前はそう呼ばれるようになった。 そんな光景を側で見ているだけで、俺は・・・ 俺は、お前と遠くなった気がして、悲しくなってくる。 そんなの、俺らしくない。きっとお前は、そう言うだろうな。 でも、それでも・・・なんかやっぱり悲しくなるんだ。 これを・・・やきもちって言うのかもな。 恋しくて・・・愛しくて・・・ 俺のこの手で、お前をずっと守っていたい。 離れた場所から見守るだけじゃ、もう嫌なんだ。 ずっと・・・永遠に、お前の側にいたい。 俺の心は、そんな事でいっぱいになる。 「天真くん・・・」 俺の名を呼ぶお前・・・ すべてが、愛しくて・・・愛しくてたまらない。 だから、奪わせてくれ・・・お前の唇を・・・ 「愛してる・・・」 だから、このキスを許してくれないか。 【完】 |