04. 朝露 −儚きもの−
冷えた朝、庭にある木々の葉に露が置かれていた。
私は、君と並んでその朝露を見ていた。
「美しいね」
葉から落ちゆく水のしずくは、とても幻想的で美しかった。
「いつまでも、見ていられそうだよ」
私と彼女は、しばらくその美しい光景に見入っていた。
「おや・・・」
二人の見つめる先にある朝露が、目の前で消えた。
太陽が昇り、その眩しい日差しが朝露を消したのだ。
「儚いね」
私は、朝露の消えてしまった葉を見つめながら呟く。
「命も、こんな風に儚いのかね」
私は、その儚さに考え深くなった。
「それでも・・・」
命は、朝露の如くとても儚いけれど・・・
けれど、ずっとこのまま永遠に君と二人で・・・・・共にいよう。
【完】
友雅さんの隣には、喋って無くてもあかねちゃんが居るんです。
すぐに消えてしまう儚さに、考え深くなる友雅さんでした(041020)