05. 言の葉 −想いを伝えるためのもの−
「泰明さん」
お前は振り返って、私の名を呼ぶ。
幸せそうなその表情が、とても愛しい。
どうしてそんなに笑顔で、私の事を見つめてくれるのか。
お前の目が私に向けられるだけで、至福になる。
そんな私のこの胸の想いに、お前は気が付いているのだろうか。
「どうすれば・・・」
どうすればお前に、この想いを伝える事が出来るのだろう。
お前は、どんな言葉を求めているのだろう。
私は自分に問い掛けながら、お前を見つめる。
考えても、考えても・・・答えはみつからない。
だから、この胸の想いを言の葉にしてお前に伝える。
「愛している」
これが私の、素直な想いだ。
【完】
あかねちゃんが喜んでくれそうな言葉を泰明さんなりに探す。
でも見つからなくて、想いをそのままを伝える。そんな話です(041101)