09. 魅了 −心はあなたに奪われた−
「あかね」
彼が、私の名を耳元でささやく。
「・・・」
それだけで私の心は、ときめきで溢れてゆく。
頭が真っ白になって、言葉が浮かばない。
「どうしたんだい?」
あなたは、私に尋ねてくる。
「な、なんでもないんです」
私は、声が裏返ってしまった。
「・・・可愛いね」
あなたは、ポツリと呟いた。
「どうして・・・」
どうしてあなたはそんなにも・・・・・
私が喜ぶ言葉を、くれるのだろう。
「・・・」
私は、彼に尋ねることにした。
「友雅さん・・・」
「なんだい?」
どうして、どうしてあなたは・・・・・
「私を魅了させるの・・・?」
でもあなたはこう言った・・・・・
「君の方が、私を魅了させているよ」
・・・そんなの絶対うそだ。
「だって・・・」
だって、あなたの存在すべてが・・・
私を、魅了させているのだから・・・・・
【完】
今回は、あかねちゃん視点で書いてみました。友雅さんラヴですよvv
こんな感じは如何でしたでしょうか・・・ドキドキです(041123)