23. 呪詛 −消えたくない−




私は、何者かに呪詛をかけられた。


「・・・泰明さん」


お前は泣きながら、私の名を呼ぶ。


「なぜ、お前は泣くのだ・・・?」


私は、お前に尋ねる。


「だって、だって泰明さんが・・・っ」


私の体が消えてゆく・・・・・


「それが・・・」


それが何だと言うのか・・・。


「ただ、私が消える。それだけだ・・・」


そう言った私に、お前は首を大きく振った。


「それだけなんてことない。泰明さんが消えちゃうなんて嫌だよ・・・」


お前の瞳から、大粒の涙が零れ落ちていった。


「・・・泣くな」


お前の泣く姿は、私の心を締め付ける。


「消えないで・・・消えないで、泰明さんっ」


お前は・・・さらに泣いた・・・・・


「私は・・・消える・・・」


消える・・・それでいいのか?


「・・・消えたくない」


私は、お前の側にいたい・・・・・


【完】






このあとどうなってしまうんでしょうか???自分でも分かりません。
二人が、幸せになれますように・・・な〜んて思ったりして(050223)
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