37. 命を懸けて −必ず守りぬく−
あなたが、あなたのすべてが、愛しい。
あなたを守る事が、私の、全て。
「神子殿」
龍神の神子を守りし八葉の一人、源頼久。
彼は、神子の目の前にすっと立ち、呼びかけた。
「なんですか?」
頼久の呼びかけに、彼女はそっと答えた。
とても可愛らしい笑顔が、頼久へと向けられる。
「神子殿、あの・・・」
神子に話そうとしていた頼久が、戸惑いを見せる。
「私の話を聞いて下さい」
そう言って、頼久の顔は急に真面目な表情になった。
いつも真面目な表情をしている彼ではあったが、
今までには、誰も見たことが無いと言えるほどだった。
「私に、あなたを・・・」
また、言葉が消えかけてしまった。
けれど、頼久は自分の想い全てを彼女に告げる。
「あなたを永遠に、守らせてください」
私は、命を懸けて、あなたを、守りぬく。
そう、強く誓った・・・あなたは、私の全てなのだから。
【完】
はい。頼久さんは、神子殿の為に・・・命、懸けますよ。
いつも彼女の側を離れません。彼の場合は、絶対にですね(050523)